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勇者「何故、僕は外で正座させられている?」魔法使い「あんたがさっさと告白しないからよ。」 

勇者「何故、僕は外で正座させられている?」魔法使い「あんたがさっさと告白しないからよ。」

魔王城近くの林。

勇者「そういう、魔法使いだって武道家に告白してないくせに〜。」

魔法使い「な!? 火炎魔法!吹雪魔法!雷撃魔法!」

勇者「ぎゃあーーーー!」

魔法使い「こんなバカに、こんな馬鹿に気づかれていたなんて一生の不覚。」

勇者「照れ隠しに攻撃魔法を僕にくらわせないでくれると嬉しいのだが・・・」

魔法使い「うるさい!うるさい!うるさい!」

勇者「でも、心配してくれてありがとう。応援してくれてありがとう。」

魔法使い「というか、あんたと僧侶がくっついてくれないと本当に迷惑なのよ! 魔王城の近くまで潜伏しているのにこれで何日目!! いいかげん突入するわよ!! 世界平和までもう少しなんだから。」

勇者「真の平和は魔王を倒すことかどうかは不明だけどね。」

魔法使い「?どういう意味?」

勇者「僕はまだ、魔王に会ったことがない。それゆえ魔王のことも良く知らない。だから、まず会って話すんだ。それで、平和の元凶が魔王ならば倒すまでだけどね。」

勇者「まあ、僕が僧侶に告白しないことで冒険が滞っているのも事実。僕も男だ。今から僧侶に告白してくる。」

魔法使い「・・・・・・一つ聞いていい? あんたは何で勇者になろうと思ったの?」

勇者「話したことなかったっけ? 幼い頃、僕は武道家のことが嫌いだった。武道家も僕のことが嫌いだった。」

魔法使い「そうなの!? あんた達仲が良いから昔から仲がいいのかと思っていた。」

勇者「今はすっかり仲良しで武道家に負んぶに抱っこさ!」

魔法使い「いばるな。いばるな。」

勇者「僕が武道家のことが嫌いだったのは理由は簡単さ。嫉妬。コンプレックス。子供心に気に入らなかったんだよ。」

勇者「僕は何度も武道家に喧嘩を挑んだ。そして何度も破れた。」
勇者「そのうち、僕はコンプレックスの塊となって、へそを曲げたというか、性根が腐ってしまったんだ。」

魔法使い「あー。今のあんた見てるとわかるわ〜。」

勇者「マジで!! 昔の話で、今はそうではないと思っていますけどね!!?」
勇者「そんな時、僕は一人の女性に出会った。当時は知らなかったけど、その女性こそ勇者の血筋を引く正当勇者だったんだ。」

魔法使い「!? その方は今は何をしているの?」

勇者「亡くなったよ。僕と武道家を助ける為に。」

魔法使い「・・・・・・」

勇者「僕と武道家はその時、最後の喧嘩、いや、殺し合いをすることになる。」
勇者「結果は当然、僕の負け。本当はあの時、僕は死んでいるはずなんだ。武道家に殺されてね。」
勇者「いや、実際僕は死んだんだ。そして生まれ変わったんだよ。勇者としてね。あの時からかな。僕が勇者を名乗り始めたのは。当初、僕は一人で冒険していたんだよ。」

勇者「しかし、当然、器では無かった僕は勇者としての功績を残すことは出来なかった。」

勇者「幾年か過ぎて、竜討伐の任務で僕は武道家と再会を果たす。」
勇者「武道家は強くたくましく成長していた。僕とは違って・・・・・・」
勇者「心の中に眠っていたコンプレックスは再び目覚めたのはその時かな?」
勇者「説明が前後しちゃったけど、竜討伐の依頼主が真の勇者の旦那さんだったんだよ。僕たちのせいで命を亡くしたね。」
勇者「その依頼主も出来た人でね。僕と武道家を仲直りさせちゃったんだよ。今思えば、僕たちは昔からあの人の手のひらの上で踊らされているね。」

魔法使い「その依頼主の方はとても優しい人だったのね。」

勇者「ひねくれ者でもあったけどね。」

勇者「その依頼主が言うんだ。『勇者は強い者ではない。勇ましい者だ!』ってね。」
勇者「単なる言葉遊びじゃないかと思ったし、そう言ったよ。その時は。」
勇者「そしたらさ、依頼主は『じゃあ、君だけの勇者像をみつけてごらん』と言ったんだよ。」

勇者「今でも、勇者とは何者かわからない。」
勇者「僕が冒険しているのは決して世界平和のためじゃない。勇者とは何者か追求するためなんだ。」
勇者「武道家は何か勘違いしてるみたいだけどね。」

勇者「依頼主さんのそんな宿題に答えるため。それだけのために僕は冒険している。」

勇者「この話を僧侶にもしようと思う。告白しようと思う。その上でプロポーズしようと思う。」
勇者「魔法使い。話を聞いてくれてありがとう。」

魔法使い「あーあー。言いたいことがたくさんあったのにどうでも良くなっちゃったなー。」
魔法使い「まあ、いいや。頑張れ。勇者!」

勇者「うん! 行ってくる。」

category: 自作SS

Posted on 2013/02/03 Sun. 16:10  edit  |  tb: 0   cm: 0  

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