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『日常 別にあんたなんてストーキングしてないんだから』後編 



「くじら、一つ質問だ。ストーカーといえば何だ?」
「犯罪者です。」
「そう、忍びの如く暗躍するスペシャリストだ。」
 僕の意見スルーかよ。というかスルー前提で質問したな?
 センパイは長々と演説を続ける。
「そもそも、ストーカーの歴史とは・・・・・・」
 僕は長くなりそうな予感がしてうんざりしてた。息抜きのつもりが息抜きになってない。
 一瞬のことだろう。僕はセンパイから目を離した。言い訳がましいけど、本当に一瞬だよ!!センパイは僕の瞳にその姿を映していなかった。
「なっ!?」
 僕は間抜けにも驚愕の声を漏らしてしまった。だって目の前から人が消えるんだよ。
「ストーカー殺法、夢うつつ。」
 後ろからセンパイの声がする。そういえば、このセンパイは昔から気づいたら後ろにいたような覚えが・・・
「ストーカーの基本技だよ。後ろに立つというは、凄いだろう。」
「普通に驚きましたよ。センパイが殺し屋だったら僕は完全にやられていました。」
「殺し屋のような低俗な職種と一緒にすんな! 謝れ、全国のストーカーに謝れ。」
「センパイが全ての女性に謝ってください。」
 しかし、素直に凄いと思ってしまった自分が悔しい。
「夢うつつは気配を消す技だ。応用すればこんなことも出来るぜ。」
 そう言葉を残すとセンパイは大通りに向かって歩いていく。僕もセンパイについて行く。
 大通りに出ると平日でも行き交う人の数は多い。
「ターゲット決定。くじら。今、信号を歩いている黄色いスカートを穿いたお嬢様風な女性を見てろ。」
 僕は意味がわからず、言われるがままにセンパイが示した女性を見ることにした。。センパイは信号を歩いていると行ったが正確には信号のある横断歩道を信号が青のときに渡っている女性がいた。20歳前後の女性で清楚な感じがした。長めのスカートをゆらゆら揺らしながら歩いている。別に女性のスカートをいつも見ているわけではないことを懸命で賢明な読者に言い訳しとく。ただ、センパイがその女性に向かって後ろから歩いて、驚いたことに黄色いスカートをめくり上げたのだ。僕の視線は自然とスカート内に秘められた特定の領域に焦点を合わせてしまう。男の性とは恐ろしい。女性はすぐに捲れたスカートを手で押さえ、後ろを振り向く。顔を真っ赤にした女性と目が合ってまい、気まずかった。黄色いスカートを穿いた女性は恥ずかしそうにそそくさと歩いていった。
 センパイがやったことはストーカーというよりただの痴漢じゃねーか!と心の中で思った時に気づく。
 あれ? センパイは? 女性のスカートを捲り上げた時は確かに視界にセンパイを捉えていた。センパイがスカートを捲り上げた後、僕は、いや、あの被害者の女性もだろう。センパイの存在を見失っていた。
「これが夢うつつだ。」
 後ろから声が聞こえる。マジかよ。そんなことが可能なのかよ。僕は少し肌寒さすら感じた。今日は暑かったはずなのに。
「良い目の保養になっただろう。」
「まあ、えっと、ありがとうございます。」
 いや、何故、お礼を言っているのだ僕。
「可愛い後輩のためだ。このくらい何ともない。おっ次はあの女子高生にしよう。」
「ちょ?ちょっとセンパイ、流石に痴漢ですから、犯罪ですから。」
 僕の停止の言葉に耳を貸さずにセンパイは先ほどと同様に女子高生の後ろに近づく。ん?この制服はどこかで見たことあるような。というか、センパイを制止するために僕も女子高生のすぐ後ろまで近づいていたのでこの状態でセンパイが捲ったら・・・・
「きゃあっ」
 センパイは女子校の制服のスカートを捲った後、再びその姿を消す。目の前の女子高生は後ろを振り向き、親の敵のように僕を睨んできた。その顔を見て僕も驚いた。見知った顔だったからだ。そうだ、思い出した。この制服はK女学園のそれだ。何で忘れていたんだろう。僕自身も着たことあったのに・・・
「・・・前々から思っていましたけど、草壁さんは・・・」
 わなわなとその体は全身震えていた。
「待って、誤解なんだ。」
「この、変態!」
 バチーンという町中に響き渡ったと思われる音が僕の頬から奏でられたのは言うまでもない。
 センパイ自身も先ほどと違い、その姿を見せない。あの野郎。
 その後、錦田恵子に当分、口をきいてもらえず、連日謝りどおしたのは別のお話。

category: 自作小説

Posted on 2012/09/09 Sun. 01:28  edit  |  tb: 0   cm: 0  

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